
「地域の子育てを支援し未来を担う人材の育成に貢献したい。」
企業版ふるさと納税 企業インタビュー #03
浜田食品工業株式会社(大阪府八尾市)
取材日:2025年12月22日
富山市が取り組むプロジェクトに対し、“企業版ふるさと納税”による寄附をいただいた企業は、どのような理由やきっかけで寄附に至ったのでしょうか。インタビューでは、率直なご意見や富山市への寄附に対する想いについてもお聞きしました。
今回、お話を伺ったのは、お菓子や機能性食品、健康食品などバラエティに富んだ商品を製造する「浜田食品工業株式会社」様です。
富山工場長の山口正樹さん(写真右側)と富山工場 総務課長の村上房雄さん(写真左側)
■企業プロフィール
浜田食品工業株式会社(https://www.hamadasyokuhin.co.jp/)
1961年、兵庫県尼崎市で『浜田食品化学工業』を設立。1980年に大阪府八尾市に本社並びに本社工場を建設し、本社機能を移転するとともに社名を『浜田食品工業』に改称。大手菓子・食品メーカーから食品製造の委託を受け、お菓子や機能性食品、健康食品といった多岐にわたる分野で多数の商品を市場に送り出している。1991年に富山工場を新設後、2016年に富山第2工場、2021年に富山第3工場を新設し、事業を拡大。大阪工場、富山第1、第2、第3全ての工場で「FSSC22000」の認証を取得。従業員数343名、うち富山工場235名(2025年12月6日現在)。
まずは、御社の事業内容について教えてください。
当社は、創業から65年にわたり、大手菓子・食品メーカーから依頼を受け、独自の技術を生かしてお菓子を受託製造してきました。また、新しい製品の開発を請け負う提案型製造も行っています。
本社は大阪府八尾市にあり、創業者が八尾市の八尾ロータリークラブに入っていたことがきっかけで、同じ漢字の地名“八尾”のご縁から、富山八尾中核工業団地を紹介していただき、工場開設に至りました。
現在は、ロングセラーのラムネ菓子や子どもたちに人気のグミ、リフレッシュや眠気覚ましに効果的なタブレット、表面を糖分で覆った糖衣製品、機能性食品や健康食品など、数十社から依頼を受けた多種多様な製品を製造しています。
受託製造に徹し、社名を出さずにお菓子づくりに専念してきましたので、当社の名前を知らないという方も多いかもしれません。しかし、当社が製造するお菓子は、ご自身も、ご家族も、お子さまもきっと食べたことがあるはずです。
数ある自治体の中で富山市に寄附することにした理由やきっかけは?
当社が富山市八尾町に第1工場を開設してから35年になります。糖衣製品やグミ製品の製造量の増加に伴い、工場棟を増築しながら対応してきましたが、大手メーカーの生産量の増加と品質管理の向上に対応するため、富山第2工場と第3工場を新設し、業務の拡大を図ってきました。今では全従業員の約7割が富山工場に勤務し、工場3カ所の生産規模は、全体の約7割を占めています。
当社では、事業の長期的な継続と発展を目指すにあたり、日頃からお世話になっている富山市の皆さまに貢献したいという思いを常々抱いていました。そのようなときに、富山市から企業版ふるさと納税のお声がけをいただき、寄附させていただくことにしました。
今回、寄附対象事業の中から、「子育て関連事業」を選定された理由を教えてください。
当社の理念は、安全安心でおいしい商品を社会にお届けし、食文化の未来に貢献することです。
当社で製造するラムネ菓子やグミ製品といったお菓子の最大の消費者は、子どもたちです。その子どもたちが健やかで幸せに成長できるような社会の実現に貢献したいというのが一番の選定理由です。
富山市へのご寄附に込められた想いを聞かせてください。
富山市で操業する会社として永続的な存続を目指すとき、地元富山のみなさまのご協力が欠かせません。富山市には子育て関連事業のさらなる充実を通して、富山市民でもある当社の従業員やその家族も含めて、将来の富山市民や未来の社員になってくれる人材を地域社会全体で育んでいただきたいという想いがあります。
ご検討からご寄附までの期間はどのくらいでしたか?
1カ月以内です。昨年10月初旬に制度について知り、同じ月の役員会で話し合い、即日決定しました。もともと社内決定の早いところが当社の長所の一つでもありますが、今回の寄附については即決でした。
企業版ふるさと納税を通じて得られた社会的価値はどのような点だと思われますか?
地方自治体と私たち民間企業がともに手を携えて、地方創生の課題である人材の育成と循環に貢献できる点が大きな社会的価値だと考えています。地域の未来を担う人材の育成に微力ながら貢献できればと思います。
企業版ふるさと納税を活用したメリットはありましたか?
今回初めて制度を活用するので、実際にメリットを実感するのは、これからだと思います。
富山市も少子化が課題ですが、子どもが増えない限りお菓子も売れないと思うので、当社の寄附が、富山市の未来につながる子育て事業に活用されることによって、巡り巡って当社のメリットにもつながっていくと考えます。
また、当社が製造している商品は有名でも、当社の名前は知らないという声も多いため、このような社会貢献を通じて、当社の事業内容や企業姿勢を広く知っていただくことで、新たな人材の確保にもつなげていきたいと考えています。
最後に、企業版ふるさと納税を検討されている企業へ一言お願いします。
当社では今後、寄附に対し富山市から感謝状をいただいたことなどを社内に周知していく予定です。当社が富山市のまちづくりに貢献しているという認識を深めてもらうことで、従業員の働きがいや会社への貢献意欲の向上にもつなげていければと思います。
都市部への人口流出が課題となるなか、地元にとどまる人が増えれば、地域の人材確保につながり、結果として働きやすい環境が整うのではないでしょうか。子育て関連事業の一層の推進によって、地域の活性化と職場環境の向上が図られることを願いつつ、富山市のさらなる発展のために一役買ってみてはいかがでしょうか。
ご支援に対する
富山市こども家庭部からのコメント
このたび、浜田食品工業株式会社様からのご支援、本市へのご期待をいただき誠にありがとうございます。
本市では、結婚・妊娠・出産・子育て期の切れ目ない支援を充実し、すべての妊産婦や子育て世帯が安心して子育てできる環境づくりを推進するため、全国初となる自治体直営の産後ケア応援室やお迎え型病児保育などを行う「まちなか総合ケアセンター」の開設、24時間育児の相談ができる「助産師ほっとライン」の開設や学童保育の受け皿の拡充などに取り組んできました。
また、これらの支援がいつでも必要な人に届くよう、市独自の子育て支援ウェブサイト「育さぽとやま」や「子育て支援AIチャットボット」等を活用し、情報発信の充実を図るとともに、令和5年6月には、「こどものために何がもっともよいことかを常に考え、こどもたちが健やかで幸せに成長できるような社会を実現する」という「こどもまんなか」の趣旨に賛同し、「こどもまんなかサポーター宣言」を行い、社会全体で子育てを支える気運の醸成にも取り組んでいるところです。
こうした本市の取組を後押ししていただけることは、大変心強く感じているところであり、引き続き、「子育て日本一とやま」への取組みを応援していただけますと幸いです。